【ポルトガル】エネルギー問題と水問題を解決するハイブリッド再生可能エネルギー

ポルトガル北部のAlto Rabagãoダムは元々水力発電を目的とし、1957年に着工、1964年に完成し、それ以降50年以上にわたって利用され続けていました。

この度Alto Rabagãoダムは、太陽光発電用のパネルを浮かべ、世界初の太陽光発電と水力発電のハイブリッド発電所となりました。

今回採用されたのは、仏シエル・テール・インターナショナル社(Ciel & Terre International:以下 C&T社 )が開発した水上太陽光発電設備「Hydrelioシステム」。

ダムで貯まっている水の表面に太陽光パネルを浮かべ、太陽光発電を行うというシステムです。

太陽光パネルは840枚導入され、年間の発電量が332MW(一般家庭100戸分)増加したとのことです

©EDP Group – FPV on Alto Rabagão dam in Portugal.jpg

©EDP Group – FPV on Alto Rabagão dam in Portugal

導入による効果は、まだあまり大きいものとは言えませんが、今回の「Hydrelioシステム」は実証実験、パイロットの段階のようです。

C&T社によると、この水上太陽光発電設備は大きな可能性を秘めており、世界中の大型ダムの上位50の水面のうち10%をこの設備で覆うことで、400GW(一般家庭12万世帯分)が発電可能だと計算しています。

関連動画:Ciel & Terre USA: First Hydrelio® Floating PV system in California

またダムの目的は、水力による発電とともに、治水・保水でもあります。

そのため、年間を通じて使用できるように水を貯めておくこと、適切な排水量をコントロール出来ることも重要となります。

ダムの表面から蒸発する水の影響は大きく、蒸発量を減らすために思考を凝らしているダムもあります。

例えばロサンゼルスでは、水の蒸発を防ぐために黒いボールを貯水池に大量に浮かべ、水の蒸発料を90%ほど削減することに成功しました。

貯水池を蒸発から守る、9,600万個の「黒いボール」:ロサンゼルス

ダムの表面を太陽光パネルで全て覆う、というのはコスト面などから簡単ではないかもしれませんが、治水の面から見ても、水上で太陽光発電をするというのは効果が見込めそうです。

また、表面を覆い、太陽光が入らないようにすることで、藻類の繁殖を抑えることができ、ダムのメンテナンス費用の削減や水質の安定化にも一役買える可能性があります。

この技術はポルトガル最大の企業の一つであるポルトガル電力公社から期待されており、ゆくゆくは大規模な展開の可能性も。

複数の再生可能エネルギーを組み合わせた発電方法は、数々の再生可能エネルギーの効率を向上させるための鍵になるかもしれません。

今後に期待ですね。

A World Premiere – The First Hybrid FPV and Hydroelectric Dam Power Plant System


ダム大百科 (ブルーガイド・グラフィック)


物語 日本の治水史

LinkedIn にシェア
Pocket

広告

tansighboy

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。