ブロックチェーンとサステナブルシティ フォードとシーメンス

ブロックチェーンとサステナブルシティ


Bitcoinのような暗号化通信の基盤技術であるブロックチェーンは、スマートシティデジタルサービスの適用を急速に加速する安全な記録帳プラットフォームとして注目されています。

ブロックチェーンの技術の重要な点は、チェーンのように紐づいた情報が書き換え不可能な形で記録されるところにあります。

例えば、エネルギーやモビリティの分野では、ブロックチェーンを応用することにより、ソーラーエネルギーのクレジットのやり取りからライドシェアにおけるドライバーへの支払いまで、既存のシステムを活用しつつも、ブローカーや第三者を効果的に削減することで、大幅なコスト削減などが可能になりました。

というのも、ソーラーエネルギーのクレジット権利のやりとりを例に取っても、誰がどれくらい持っていて、誰にどれくらい渡す、などの情報が正確で信用できるのであれば、ブローカーなどの仲介者の存在意義が一気になくなるからです。

 

ブロックチェーンを使ったフォードの戦略


 

blockchain

フォード、シリコンバレーのスタートアップであるAutonomic、クアルコム、Wazeは先月、支払い処理から駐車と交通に至るまでのすべてを含めた、自転車シェア、配達、自転運転車などを管理するためのクラウドベースのモビリティプラットフォーム開発を発表しました。

2016年に5つのベイエリアの都市で立ち上げられたフォード・ゴーバイクのシェアプログラムは、一部の物知りの間では、「都市圏に住む若い乗り物シェアサービスユーザーのデータや使用習慣を蓄積する」というフォードの戦略の一部であることがささやかれていました。

 

GoBikeはまた、サンフランシスコベイエリア全体の政府機関であるMetropolitan Transportation Commissionとの協力を通じて、地域交通計画における官民パートナーシップを強める手段でもあります。

今のところフォードは、CV2Xと呼ばれるプラットフォームを2019年末までに運用開始予定であり、他の自動車メーカー全てに対して、を参加を呼びかけています。

 

それに関連したニュースとして、フォードは2017年中頃にブロックチェーンエンジニアをひっそりと雇用し始め、2018年においても引き続き採用を続けています。

また、設立115年にもなろうと言う自動車会社であるフォード社ですが、ニューヨーク市では、「ブロックチェーンからドローン」というに都市ビジネスの課題を考えるためのグループを、Microsoft、Googleなどと協力して開催しています。

 

クラウドサービスを軸にした新しい都市生態系を考えた際に、フォードはテスラのような「仕切られた庭」と揶揄される排他的なアプローチを避けようとしているようです。

その上で、フォードは、ブロックチェーン技術を使って信用度と可用性の高いデータを色々なところから集め、その技術を利用して交通網の面からスマートシティ、サステナブルシティを進行していくということでしょう。

 

なお、トヨタなどの他の自動車会社は、2017年初頭からMITのメディアラボと独自のブロックチェーンベースの自動車理論の共創体制を取っています。 

その目標は、車両の安全情報、走行距離やその他のデータをモニタリング・共有することで、不正行為を削減し、ソフトウェアが自律的に技術を向上させるようにすることです。

 

さらに深いところに目をやると、ブロックチェーンがどのように都市交通における共通言語、共通認識になっていくのかを垣間見ることができます。

イスラエルのテルアビブを拠点とするライドシェア会社LaZoozは、ドライバーなどのユーザーがUber、Lyft、AirBnbなどのシェアリングプラットフォームに払っていた10~20%にもなる手数料を回避するため、ブロックチェーンを使用した分散型の乗り合いシステムを構築する方法を検討しています。

関連記事:【WWF】 ブロックチェーンを応用したトレーサビリティ

 

シーメンスと再生可能エネルギーとブロックチェーン


エネルギーセクターにおいてもブロックチェーンは、業界に大きな影響を与える可能性があります。

というのも、エネルギー業界には、半官半民の企業達や地方自治体などの門番とも言える巨大組織が存在し、ブロックチェーンを利用すれば、彼らを迂回した決済を容易にすることができる可能性があるからです。

ブルックリンでは、スタートアップ企業であるLO3がシーメンス社と協力して、都市の小規模送電網を通じた、ソーラーエネルギークレジットのP2P(個人間)決済を容易にする手段として、ブロックチェーンを使用することを提案しました。

Brooklyn Microgrid社は、ブロックチェーンを使用した、ソーラーエネルギーのクレジット共有基盤を拡大しています。

建物の屋根から生み出された過剰なソーラーエネルギーは、クレジット(権利)として再生可能エネルギーとエネルギー貯蔵システムに再投資されます。

ブロックチェーンを利用することで、そういった取引が安全で検証可能になります。

その結果、過剰に発電した分をわざわざ販売する代わりに、他の取引での金融クレジットとして直接使用できるようになるということです。

 

急速に実現していくスマートシティ


 

Power Technology誌の中で、Hyperion Solar energy 社のNoel Shannon氏は、エネルギー市場において、太陽光発電に対するオープンな資金調達の機会をブロックチェーンが効果的に作り出してくれると説明しました。

Shannon氏は、「交渉には従来とても長引くものであり、資金調達、銀行、債務、株式の取得も非常に時間がかかる」そして「ブロックチェーンとICO(Initial Coin Offering)は、効率的なクラウドファンディングにより、その問題を解決する方法を提供する。」と述べました。

実際にスマートシティは急速に実現していっています。

 

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスは、官民の間でのスマートシティ技術に関する取引が、2016年の8都市から2017年の35都市にまで増加していることを報告しました。

 

ブロックチェーンは今後も進展スピードがさらに加速することが予測されます。

スマートシティ構想は2000年代初めにブロードバンド技術から始まり、今では(LED照明システムなどを通じた)IoTによって収集されるビッグデータを元にした予測分析を使用するようなデジタルサービスも普及しています。

ブロックチェーンを使った変革は、まだ始まったばかり。

今後も広く続いていくことでしょう。

 

Ford, Siemens use blockchain as the fabric for a sustainable city 


入門 ビットコインとブロックチェーン (PHPビジネス新書)

LinkedIn にシェア
Pocket

広告

tansighboy

シェアする

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。