グッドイヤーグループ コケとIoTを使用したタイヤを発表

グッドイヤーと新コンセプトタイヤ


世界三大タイヤメーカーというと、石橋さんの創業した日本のブリヂストン(ブリッジ橋 と ストーン 石)、レストランガイドでも知られるフランスのミシュラン、そして羽の生えた靴のロゴでおなじみのグッドイヤーグループが上がります。
タイヤメーカーは同時にゴムメーカーでもあり、ブリヂストンも元々は靴屋さん。
地下足袋や靴の底の部分に張り付けるゴムを作る技術から派生してタイヤメーカーに成長していきました。

 

しかし、ゴムというものは元々ゴムの木の樹液であるラテックスを使用したものであり、昔は合成ゴムも存在していませんでした。
そのため、ゴムメーカーは歴史的にも環境資源に頼っていたことからサステナビリティという視点を持っている企業も少なくありません。

 

そんなゴムメーカーの一強、グッドイヤーグループが、非常に先進的なタイヤを発表しました。
それは、3Dプリンティング、コケによる空気清浄化、IoTによる情報通信などの機能を盛りだくさんに取り込んだタイヤで、製品名は「Oxygene:オキシジェン」と言います。

 

 

オキシジェンの利点


グッドイヤーの公式サイトによると、オキシジェンの利点は下記の通りです。

以下、引用:グッドイヤー、よりクリーンでより便利な都市型モビリティをサポートするコンセプトタイヤ「Oxygene(オキシジェン)」を発表

 

good year tire

未来的なデザインのイメージビデオ

 

  • 空気の浄化
    「オキシジェン」では、独自のトレッドを通して路面から水分を吸収、また、空気中の二酸化炭素を取り込み、サイドウォールに生息させた苔の光合成を促すことで酸素を放出します。約250万台の車両が保有されるパリと同規模の都市では、これにより年間約3,000トンの酸素を生成し、年間4,000トン以上の二酸化炭素を吸収することになります。

oxygene tire2

  • 摩耗タイヤのリサイクル
    「オキシジェン」は、リサイクルタイヤのゴムパウダーを3D印刷した非空気圧構造を採用しています。軽量で衝撃吸収性のあるこの構造は、高い耐久性、寿命を延ばすためのパンクフリーソリューション、最小限のメンテナンスを実現し、安心できるモビリティの提供をします。また、トレッドから水分を吸収することによってウェットグリップを向上させる開放的なタイヤの構造により、安全性がさらに向上します。
  • 自家発電機能
    「オキシジェン」では、光合成で発生するエネルギーを取り込み、オンボードセンサー、人工知能処理装置、サイドウォールにあるカスタマイズ可能なストリップライトなどの内蔵電子機器に自家発電により電力を供給します。ストリップライトは、車の車線変更やブレーキングの際に、色の変化によって道路利用者や歩行者に注意を促します。oxygen tire

 

  • 光速通信によるコミュニケーション
    「オキシジェン」では、可視光通信システム(LiFi)を使用して、光速で大容量のモバイル接続を実現します。LiFiを使用することでタイヤはインターネットに接続(IoT)できるようになり、スマートなモビリティ管理システムにとって重要な車両間(V2V)および車両とインフラ間(V2I)でのデータ交換が可能になります。oxygene tire3

 

引用 ここまで

 

オキシジェンを作ることによる影響は?


普段の生活の中では、タイヤと環境のつながりはあまり意識されないかと思います。

しかし、日本国内だけでも、毎年約1億本、100万トンの廃タイヤが発生しています。
廃タイヤのリサイクル事情は非常に深刻であり、仮に廃タイヤを集められたとしても、それの再利用方法や処分場はどうするのか?などの問題点が出てきます。

引用:廃タイヤのリサイクル

そういったタイヤのリサイクル方法として、廃タイヤを粉末状にして、3Dプリンターで新しいタイヤにつくりかえようというのがこのコンセプトタイヤ「オキシジェン」にも適用されています。

 

一方で、昨今、世界中で化石燃料自動車からの脱却と電気自動車へのシフトが進んでいます。
そのシフトの根幹にあるのは、地球温暖化への対応や、空気の清浄化などへの意識の高まりが背景としてあります。

自動車業界が電気自動車でクリーンな製品を作る、ではパートナーであるタイヤメーカーは?となった時に、空気をきれいにし、二酸化炭素を吸収できるタイヤというのが考えられたのだろうと見受けられます。

 

人口が増加し続け、地球環境が逼迫し、自然資源も限られる中では、企業が存続し続ける、成長し続けるためには、サステナビリティという概念が必須であり、

リサイクルの促進による循環型経済の形成や、環境保護への積極的な関わりが必要になるはず。

 

コケであれば繁殖も比較的容易でしょうし、調達なんかの面から見てもリスクは低いです。

吸水性も良く、光合成を行うことによって二酸化炭素を減らすことが出来ますし、鮮やかな緑色が表側に見えているタイヤというのもかっこいいですね。

コケというとじめじめしたイメージがありますが、タイヤを走らせることによって遠心力が発生して、過剰な水分は飛ばされるでしょう。
コケを育てるためにタイヤに水やり、タイヤを日向ぼっこさせるなんていう趣味も出てくるかもしれません。

 

また、電気自動車の流れと同時に進んでいるのが自動運転化。

「オキシジェン」のタイヤはIoTの機能を搭載しているということですので、タイヤでなければ収集出来ないような情報がタイヤメーカー、自動車メーカーに収集されるようになるはずです。

 

その結果様々なサービスが可能になるでしょうし、例えば、

  • 降雨量が多い日の路面状況をタイヤが記録して、タイヤの状況も加味して雨の日は滑りにくい道を選ぶ、
  • 路面のデコボコ情報を記録して、お年寄りが乗っているときはガタガタゆれたりしないような道を選ぶ、
  • 他にも、政府と連携できれば、道のひび割れ状況などをタイヤから送付して、道路修繕の優先順位を考えるときの助けになったりするかもしれません。

タイヤでIoTをやるからこそ可能になるサービスはまだまだありそうです。

 

まだコンセプト段階であり、具体的な製造の段階まではいっていないようですが、会社としてのメッセージ性にあふれた未来的なコンセプトです。
しかし、サステナビリティな社会の形成に大きく踏み出せるコンセプトであることは確かかもしれません。

 

なお、グッドイヤーグループは他にも球状のタイヤも開発しているとのこと。

未来のタイヤがどうなっているのか、わくわくしますね。

 

いずれも、発売が待たれます。

 

グッドイヤー、よりクリーンでより便利な都市型モビリティをサポートするコンセプトタイヤ「Oxygene(オキシジェン)」を発表

 

One Electric Vehicle Tire To Rule Them All, Says Goodyear

 

 

 

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