【5分で100km】電気自動車 超急速充電器の規格多様化

急速充電器の多様化が始まる?


2017年12月、欧州で2種類の電気自動車用 超急速充電器が既存のガソリンスタンドに導入され始めました。

その急速充電器を製造している会社ははIONITY(イオニティ)とUltra-E(ウルトライー)。

 

IONITYは、BMW、メルセデス、フォード、フォルクスワーゲンといった、ドイツ系を中心とした企業達によって支援されており、石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルとも提携しています。

そのため、IONITY は今後ロイヤル・ダッチ・シェルのガソリンスタンドで電気自動車の充電設備が導入される予定のようです。

ionity supercharger

IONITY の充電ソケット

 

一方Ultra-Eは、電気自動車の充電関連事業を営むAllego社、アウディ、BMW、ルノー、そしてボッシュ・ダイムラー・BMW・シーメンスなどによるジョイントベンチャーであるHubject社 等によって支援されています。

 

こちらはヨーロッパ長距離輸送網TEN-T(Trans-European Transport Networks)に沿って設置するもので、最終的にはオランダ、ベルギー、ドイツ、オーストリアを接続する予定です。

現在は、まずドイツのフランクフルト近郊 Kleinostheimに設置されており、2018年の夏までにはオランダの海岸線からオーストリアの国境までに充電ステーションが整備される予定とのことです。

 

ultra-e

Ultra-Eの設備
実はこれらの急速充電器は欧州初というわけではなく、ポルシェでは既に同レベルの急速充電器が導入されており、ベルリンの近郊のポルシェの販売店では充電出来る設備が整っています。

 

一方日本ですが、現在国内で広がりつつあるCHAdeMO(チャデモ)という急速充電方法の場合は65kWまで。
IONITYとUltra-Eの掲げる理論値よりもだいぶ劣ります。

しかし、IONITYとUltra-Eともに、電気自動車に搭載されているバッテリー自体の電圧によって充電速度に制限がかかってしまい、実質的な充電速度は理論値ほど早くならないことがわかっています。

なお、CHAdeMO(チャデモ)方式の充電を推進する、CHAdeMO協議会の理事会役員は全て日本企業の従業員で占められており、日本の主だった電気自動車の充電規格もこのCHAdeMO方式が取られています。
(なお、CHAdeMOの名称には、「CHArge de MOve = 動く,進むためのチャージ」、「de = 電気」、また「(クルマの充電中に)お茶でも」の3つの意味を含んでいるとのこと…)

急速充電器の需要と現在の充電速度


電気自動車界の革命的会社、テスラ社の電気自動車は、スーパーチャージャーと呼ばれる急速充電施設を作り、世界各地に配備しています。

スーパーチャージャーを使用した場合、三十分で270km分の電気が充電できるとのこと。
ただ、上記の数字はメーカー発表のものであり、実際に使用している人からは1時間程度かかるという意見も上がっています。

 

テスラ社では、充電が完了すると専用アプリから通知が送られるため、待っている間はコーヒーでも飲みながらゆっくり待っていてほしいとのこと。

何だか発想は日本規格のCHAdeMOとあまり変わらないかもしれません…

 

急速充電が必要な一方で、過充電は電池の劣化に繋がります。

そのため、テスラのスーパーチャージャーを使用した場合、80%以上の充電が完了した時点で充電速度が遅くなるように設定されているようです。

一方で、日産の電気自動車『リーフ』なら30分で80%充電できるとのことで、テスラの車よりは大分早いようです。

tesla supercharger

 

急速充電器による充電性能を高めるためには、充電器側の性能・出力向上と、電気自動車に搭載されているバッテリー側の性能・出力向上が必要になります。

欧州の規格は充電器側で高性能・高出力のIONITYとUltra-Eが今後展開されますが、
その出力に追いついたバッテリーを搭載した電気自動車はまだ浸透していません。

日本は実現可能な充電器・バッテリーの性能・出力を実現していますが、成長性の部分を考えると一歩遅れているようにも思えます。

 

急速充電器の今後の展望


 

もし電気自動車が世界中で一般的になった場合、現在のガソリンスタンドと同じくらい充電スタンドが必要になることが予測されます。

充電スタンドの場合、ガソリンのようにノズルを差し込めばオッケーというわけではなく充電用のソケット(差込口)を選ぶ必要が出てくるでしょう。

 

欧州規格でIonityやUltra-Eでも使われるCCS(Combined Charging System)と、日本規格のCHAdeMO。
他にも世界では数々の規格がありますが、それ次第では充電スタンドがあっても差込口が合わないせいで充電できない!なんていう自体も起こりかねません。

 

そうなると、特定の充電規格に拘らず、使いたい規格の差込口を選べるようなタイプの充電スタンドができると消費者は便利ですね。

充電方法の競争は今後どうなって行くのでしょうか。

 

ULTRA-Eプロジェクト発表(ヨーロッパの超急速充電ネットワーク)

TESLA スーパーチャージャー

CHAdeMO
Ionity ultra-fast electric car charging network partners with Shell to deploy chargers at petrol stations

First ‘ultra-fast’ electric car charging station comes online in Europe

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