太陽光発電とウェアラブルデバイスの未来

太陽光発電の種類

太陽光発電には、大まかに4種類あります。

一つ目が最も広く浸透し、古くから存在するシリコン系

一般的な、青いパネルの上に透明な板が貼ってあるパターンの多くはこれに該当します。

こちらは研究も進んでいますが、重たかったり、応用をきかせづらいのが難点。

 

二つ目有機系

その名の通り、シリコンなどの無機質ではなく、有機物を使用したタイプのものです。

薄くて軽かったり、形を自由に変えやすい点、製造コストが比較的安いことなどから、優秀です。

しかし、寿命と変換効率の面にまだ難があるとのこと。

 

三つ目化合物半導体系。

半導体などに対する需要から、不足しがちなシリコン(半導体の材料がシリコンのため)を補うために研究されたタイプであり、シリコンの構成要素であるケイ素以外の物質を使って、半導体に近い性質を持たせたものです。

 

四つ目量子ドット型

量子ドットと呼ばれる結晶の中に、電子を閉じ込めることによって発生する電気的性質を応用して、多様な波長の光を吸収して発電をおこなうものです。

理論上の電気への変換効率が他の3つに比べて圧倒的に高く、数年後から数十年後の実用化が期待されています。

 

参考:太陽光発電の仕組み

 

ウェアラブルデバイスに使える太陽光発電

近年、インターネットとモノをつないでイノベーションを起こそうという IoT や、それに関連して時計やメガネにセンサーを埋め込もうという、ウェアラブルデバイスというものが販売されています。

 

ウェアラブルデバイスは、基本的に常に体につけるようなものが適していますが、

そうなると電池が切れやすい、充電を忘れやすい、などの問題がありました。

 

今回、理化学研究所のチームが、ウェアラブルデバイスの電池問題を解決できる技術を開発しました。

一言で言うと、服に貼り付けて、洗っても動いても大丈夫な有機系太陽電池です。

 

Science Portal 衣服に貼って洗濯もできる超薄型有機太陽電池の工夫に迫る より引用 版権元:理化学研究所

その厚さはなんと3マイクロメートル(1,000分の3ミリメートル)。

 

もともと、有機系太陽電池には塗布型というものがあり、要は塗りつけつことで発電が可能になるタイプがあるくらい極薄でも利用可能でした。

理研の研究チームは、まずその発電物質をパリレンと呼ばれるもので挟み、超極薄の発電フィルムを作成。

それを引っ張った状態の極薄のゴムでさらにサンドすることで、超極薄の発電フィルムはアコーディオン状に折り曲げた状態になります。

 

これにより、高い耐水性(ゴムで覆われているため)、と高い柔軟性(曲げた状態で挟まれているため引っ張られても余裕がある)を達成したとのことです。

 

Science Portal 衣服に貼って洗濯もできる超薄型有機太陽電池の工夫に迫る より引用 版権元:理化学研究所

 

最終的な厚みはおおよそ1ミリ程度であり、重さも厚みも人間の生活ではほとんど気にならない程度になりました。

 

例えばウェアラブルデバイスの元になるようなセンサー等をこの電池で充電できれば、たまに太陽光に当てるだけで充電が完了するようになります。

他にも、持ち歩くデバイスを外出中にその場で充電なんていうのもできるようになります。

ズボンにこの発電装置を取り付けて発電し、スマホをポケットに入れて散歩するだけで充電ができる、なんていう技術も実現可能でしょう。

 

ウェアラブルデバイスの未来

 

ウェアラブルデバイスは、人間の身に付けることによって様々なデータを収集することを可能にします。

血圧や脈拍のデータを収集して、アプリで健康管理、なんていうのは今でも可能です。

ただ、ウェアラブルデバイスが進化して、常に情報を集められる状況になると、ほんのいくつかのセンサーで、もっと大きな恩恵を受けられると言われています。

 

例えば、ウェアラブルデバイスに下記の5つのセンサを装着したとします。

  • 6軸加速度センサ
  • 血圧モニタ
  • 心拍/SpO2モニタ
  • 呼吸モニタ
  • 皮膚水分モニタ

すると、呼吸パターンの変化や、くしゃみ、血圧・心拍の変化、睡眠パターンや発汗量などが常に確認できるようになります。

それにより、風邪や熱中症、ストレス、脳卒中、妊娠、関節炎、等々 多くの人がかかりがちな病気を初期段階で捉えることができるようになるとのことです。

 

応用が広がる時は、まずは個々人が自分の情報を収集し、自身の健康管理などのために使うことになるでしょう。

 

しかし、もしウェアラブルデバイスをつけた人が、自分の健康情報の収集を企業などに委託したら、それは膨大な量のデータになります。

その企業はその収集されたデータを分析することで、風邪や病気が多いエリアを知ることができたり、その理由を探ることで今まで気づかれなかったような病気の要因を発見することもあるかもしれません。

なんでも情報を収集する時代、というのに違和感や不信感を感じる人は少なからずいるかもしれませんが、実現した場合は、何かしらのプラスとマイナスが我々にもあることでしょう。

 

参考:ウェアラブルに求められる5つのセンサ

 

 

普及のための課題とアイデア

いくらウェアラブルデバイスがすごい可能性を秘めてるとしても、多くの人に普及しないとメリットは限られてしまいます。

ウェアラブルデバイスは、よくダサいとか使いづらいという意見があがります。

ただ、他にも考えられる問題点はあり、時計やメガネのタイプでは限られて部位(手首や目元)の情報しか集められず、データの精度が完璧とは言えないこと、常に同じ状態でつけていないと通常時と異常時の比較がしづらいことなども挙げられます。

 

それらを解決するためにはどうするべきか。悩ましい問題です。

 

ただ、超薄型で衣類にも使えるウェアラブルデバイス、太陽電池ができるのであれば、

・パジャマにセンサーを入れて睡眠パターンを解析し、朝一で浴びる日光で充電完了  とか

・肉体労働の現場用ヘルメットに電池とセンサーを取り付けて、常に体調管理

といった使い方も可能になるでしょう。

ウェアラブルデバイスは、理化学研究所の発明した、超薄型水にも強くて柔軟な太陽光発電技術によりどんどんと発展していくでしょう。

 

誰もが、街を歩くだけで充電ができ、自分で使う電気は自分で賄う。

そしてその電気を使用して、より健康になったり、より安全になったりする。

そんな社会が早く来て欲しいものですね。

 

衣服に貼って洗濯もできる超薄型有機太陽電池の工夫に迫る

 


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