パリ協定 アメリカを除き196ヶ国が署名【署名国マップ紹介】
パリ協定への署名を表明したシリア
先日、シリアがパリ協定への署名を行う意思を国際的に表明し、現在が国内での準備段階にあることが発表されました。
これを受けて、これまで署名を行った国等の数は196ヶ国(地域や日本が国として認めていないものを含む)になり、署名対象の中でパリ協定に合意していないのはアメリカを残すのみとなったとのこと。
なお、この196という数字は、日本の認識している世界の国の数や、国連加盟国数とは必ずしも一致しません。
例えば、日本が国として公式に認めていない、北朝鮮なども署名しています。
2015年のパリ協定署名から、ニカラグアとシリアを残してほぼ全ての国が署名を行っていました。
そしてニカラグアは10月に署名を行い、アメリカがパリ協定から撤退を表明したため、残すのはシリアとアメリカのみとなっていました。
11月6日から17日まで、ドイツのボンで気候変動枠組条約締約国会議、通称COPが開催されており、第23回目となる今年の会議はCOP23と呼ばれています。
シリアが参加を表明したのは11月7日のCOP23の中で。
しかし実際のところ、シリアは内戦の状況がまだ収束しておらず、国際的な取り決めにサインしたとしても実行に移すような余裕はありません。
つまり、このタイミングでの発表は、世界的な注目の目をアメリカに向けることを目指したものでしょう。
最近は、欧米諸国を中心に、トランプ大統領のパリ協定脱退、環境政策の見直しに対して多くの主要メディアが非難を浴びせています。
トランプ大統領は、国内の経済と雇用を守るためだと説明していますが、一方でこの方針転換によって多大な経済的損失が発生し、得られるはずだった経済的利益・職の創出を失ったという意見もあります。
関連記事:【アメリカ】大気汚染・環境保護の経済効果
現時点では、明確な答えはありませんが、アメリカの進退が世界の環境、地球温暖化に与える影響は非常に大きいことだけは確かです。
パリ協定署名国マップ
さて、前述したとおり、パリ協定に署名を行った国等の数 196ヶ国 というのは、日本の認識している世界の国の数や、国連加盟国数とは必ずしも一致しません。
国連加盟国は193ヶ国で、国連未加盟で日本が国家として承認しているのはバチカン,コソボ共和国,クック諸島及びニウエ。
日本は北朝鮮を国家として承認していませんが、国連には加盟しています。
パリ協定への署名国としては、コソボ共和国やバチカンはカウントされていないようです。
どこの国がいつ署名を行い、現在どんな状態にいるのか、
そしてそれらの国の排出する温室効果ガスがどの程度で、世界の何%を占めているかを地図の形にまとめているサイトを発見しましたので、紹介します。
パリ協定 署名国マップ
国を選択して、排出量や世界における割合、署名日を確認したり、
排出量熱量マップ(ヒートマップ)にして、その国の影響度を赤色の濃さで表したり出来ます。
ご覧の通り、右側の言語欄で日本語を選べば、サイドバー等が日本語になります。
気候変動の影響力を可視化し、地図で一目で見れると、新たな発見もあります。
興味のある方はリンク先をどうぞ。
Paris climate accord: Syria to sign up, isolating US
地球温暖化は解決できるのか――パリ協定から未来へ! (岩波ジュニア新書)
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