プラスチックを分解する菌 パキスタンのゴミ捨て場から発見
自然には分解しないプラスチック
プラスチックは生活の必需品の一つであり、ペットボトル、物の包装、ありとあらゆる形で生活に浸透しています。
しかし、プラスチックは主に石油を原材料として人間が作り出した物質であり、自然界の生物は基本的にプラスチック消費したり分解することは出来ません。
そのため、人間が適切な処理を施さなければ、プラスチックゴミは何十万年、何百万年もそこに留まり続けます。
プラスチックゴミの処理問題は特に発展途上国では頭の痛い問題。
そんな中、パキスタンのゴミ捨て場でプラスチックを餌にする菌が発見されました。
もちろん、ゴミの分別、リサイクル、代替材料の使用などなどプラスチックゴミ対策は色々な手法が取られています。
しかし、それらの大半は一人一人の意識が非常に重要であり、徹底することは難しいです。
そのため、科学者たちはもっと根本的な解決方法がないかを模索していました。
プラスチックを餌にする菌
今回、プラスチックを餌にする菌が見つかったのはパキスタン イスラマバードのゴミ集積所。
研究成果を発表した論文の第1執筆者であるカーン氏は、植物や動物の死骸を餌にする菌と同様にプラスチックを餌にする生き物はいないかを確認するために研究を行った、と述べています。
その結果を発見されたのがAspergillus tubingensis。
研究を進めた結果、この菌はプラスチックの高分子ポリマーの結合を分解する酵素を分泌することがわかりました。

他にも、菌糸の強さをうまく利用し、プラスチックの分解に役立てているなどの性質もわかりました。
分解スピードは早く、数週間の間に本来であれば数年は自然の中で漂っていたであろうプラスチックを分解しきれるようです。
また、A. tubingensisによるプラスチックの分解が進む条件について、温度やpHなどが影響するということはわかっています。
研究のカーン氏は、これらの最適条件がわかったら、ゴミ処理プラントにA. tubingensisを放ち、ゴミ処理の加速に役立てようと計画しているとのこと。
この研究には、中国科学院とパキスタンの研究室から8人の研究員が参加しており、もしかしたら将来的には中国のゴミ処理にも応用されるかもしれません。
ゴミの処理は誰かが絶対にやらなければいけないことですが、対策が遅れがちです。
分解が進めばゴミ処理の概念も根底から変わり、結果的に大幅に改善されるかもしれませんね。
Plastic-degrading fungus found in Pakistan rubbish dump
Biodegradation of polyester polyurethane by Aspergillus tubingensis
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