“ネイチャーテクノロジー” 蝶の羽から学ぶ太陽光発電の効率化

ネイチャーテクノロジー

 

ネイチャーテクノロジーという単語を聞いたことがありますか?

バイオミミクリーと呼ばれているものと似た概念で、簡単にいうと、自然の中に隠れている技術・工夫を発見し、真似したり応用したりしたテクノロジーのことを呼びます。

一例としては、

500系 新幹線の形が、最小限の抵抗で水に入り込んで小魚を獲るカワセミを模倣していたり

家電メーカーのシャープは、エアコンの室外機の羽の部分に、鳥の羽の形を参考にしていたりします。

ネイチャーテクノロジー:シャープ

ジブリ映画の「風立ちぬ」の中で、主人公の堀越二郎がサバの骨を見ながら、曲線の美しさが飛行機の翼断面の骨組みに共通している点に気づくシーンは、一部の人をワクワクさせたかもしれません。

 

そんなネイチャーテクノロジーの、最新例が、太陽光発電の領域で発表されました。

 

蝶の羽の効率的な構造

 

蝶は、薄く美しい羽が特徴的な生き物ですが、体のほとんどが羽です。

体全体に占める表面積の割合が大きく、変温動物であるため、体温の変化は外部環境に依存し、多くの種が太陽光を浴びて温度調節をします。

 

そのため、実は蝶の羽の構造は太陽光を吸収するのに、非常に効率的な構造になっているということです。

 

太陽光発電は、可能な限り薄く効率的にしたい、しかし薄くすると発電効率が低下する。

 

そんな悩みを解決するために、科学者たちは ベニモンアゲハ の羽の構造を解析し、模倣しました。

 

ベニモンアゲハの羽を顕微鏡で確認すると、無数の小さな穴(100万分の1メートル以下)がランダムにあいており、

その穴に差し込んだ光が散乱することで、熱が効率よく吸収されるということがわかりました。

 

引用: Butterfly wings inspire a better way to absorb light in solar panels

 

このことに気づいたドイツの科学者たちは現在、その穴構造をシリコンのシートで模倣し、穴のサイズや配置、形など、どの要因が効率的な光の吸収に重要なのかを調査をしています。

太陽光発電は、光を多く浴びられるように角度を設定しているものが多いです。

 

そして、それらが最高効率で発電を行えるのは1日のうちほんの数時間です。

この技術が実用化された場合、角度の調整なしに日中いつでも高効率で発電を行えるようになるため、現在採用されている太陽光発電の効率は2倍以上改善される見込みです。

自然の中に紛れ込んでいる物理現象が、最先端の技術に組み込まれる。

なんとも好奇心をそそる話です。

 

Butterfly wings inspire a better way to absorb light in solar panels

 

 

 


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