世界最大サイズの電気自動車(ダンプカー)
電気自動車のトレンド
イギリス、フランス、中国など各国の政府が電気自動車に対して大きく舵取りを取り、
概ね2030年までには電気自動車もしくはプラグインハイブリッド車しか新しく販売されなくなる可能性が高まっています。
そしてその頃から数年も経てば、ガソリン車の多くは役目を終え、公道を走る車は全て電気をエネルギー源にしているかもしれません。
確かに一般消費者が買うのは電気自動車になるかもしれません。
では、商業用車、工業用車、産業用車はどうなるのか。
実はこちらについても研究が進んでおり、スイスの企業連合が、産業用に使える規模の世界最大の電気自動車を実現すべく、実験を重ねています。
電気で動くダンプカー
彼らが行なっている実験が、産業用機械で日本一、世界でも2位という世界有数の建設・産業機器会社 小松製作所(KOMATSU:以下 コマツ)の作った巨大ダンプに対して、電気動力源を搭載するというものです。
実験に使用されている型は Komatsu HD 605-7
バッテリーの出力は700 kWhと、テスラのモデルSの高出力バッテリーを積んだものの7倍!!
空の状態での本体の重さは46トン、タイヤの直径は2m 弱 という一般の人間であればまずお目にかからないサイズ感の車です。
そして、元々入っていたディーゼルエンジンを外し、電気駆動の動力源を新たに組み込んでいます。
この車両の主な用途は、鉱山などで掘り出されたものを乗せて、加工や抽出、もしくは一時保管用の現場まで運ぶことです。
実験の段階では、一日20往復は輸送可能だったということで、実用可能のレベルのようです。
パワーなどの点でも問題なく、上がり、下がりいずれも13度の傾斜に対応可能とのこと。
超重量に対応し、舗装されたわけではない道を走るという性質上、急傾斜でもしっかり仕事をこなせるという機能がとても重要になります。
そして、ハイブリッド車や電気自動車と同様に、下り坂でのブレーキ時には電気を充電します。
そのため、ブレーキに負荷がかかって高温になったりすることもなく、登る時に使用する電気と同等量かそれ以上に発電できる可能性もあるということです。
コマツは2008年に、世界で初めてAHSと呼ばれる無人ダンプ運行システムを実用化しています。
今回の電気駆動のダンプも、コマツが製造したダンプを元にしているため、恐らくは無人運行システムも利用可能でしょう。
世界最大の電気自動車、そしてそれを使った鉱山採掘。
通常、産業用機器というのは出力が高いため、環境への負荷が非常に高いもの。
そのため、それが電気化されることで、抑えられる環境への負荷は大きなものになりそうです。
World’s first electric dump truck stores as much energy as 8 Tesla Model S cars
NZG857 NZG – コマツHD785 トラック・ダンプ
キブリ KIBRI 11660 H0 KOMATSU dump truck HD 785-5 コマツ ダンプトラック 1/87