【家計を賢く】スマートメーターとは?【イギリス・EU】

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An overview of the national smart meter rollout | Smart Energy GB より

スマートメーターとは何か?

スマートメーターってご存知ですか?
各家庭で電気を使用すると、電気の使用量を表すメーターが少しずつ上がっていきます。
簡潔に言うと、従来のタイプのメーターは電気の使用量を感知してアナログにメーターの表示がクルクル回るだけでした。
つまり、メーターに表示されている数字を人間が目で見て、パソコンなどに入力して初めてデジタル上のデータになります。
しかし、スマートメーターは電気の使用量を感知したら、その場でデジタルデータとして認識されます。
そのため、物理的なメーターの読み上げや入力の作業は必要なく、スマートメーターがデジタル化した情報を電子情報として受信するだけで色々な方面に利用出来るのです。

この差が非常に大きく、リアルタイムデータを容易に入手出来、多方面で応用可能になることが、電気を使用する際に大きな利点なのです。
それこそ、各家庭単位で見るといつどこで無駄な消費が起きているのかを理解することが出来るので、節約につなげることが出来ます。
産業や街の単位で見ると、発電された電気を(例えばスマートグリッドを利用して)どうやってどこに送電したり蓄電するのが良いかを考える際に、リアルタイムで正確な情報があるのとないのとでは大違いだというのは簡単に想像できるかと思います。
こういった側面から、スマートメーターは家庭の支出を抑えたり、社会の効率を良くするため縁の下の力持ちの役割を果たすのです。
イギリス・EUのスマートメーター戦略
2016年、イギリス政府はスマートメーターを発表し、2020年までにイギリス中の各家庭にスマートメーターを導入するよう、電力会社に要請しました。

An overview of the national smart meter rollout | Smart Energy GB

これはEU(欧州連合)によって決定された、スマートメーター推進の方針に従った活動で、既に数百万の家庭に導入されました。

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An overview of the national smart meter rollout | Smart Energy GB より
イギリスは全て合わせて2,600万家庭以上あり、まだまだ道半ばです。
当初の目標は、スマートメーターを導入することで、電力の消費量をタイムリーに確認出来るようにすること、電力の消費量を抑え、環境への負荷を減らそうというものでした。
しかし、イギリス バース大学の研究チームによると、政府によって推進されているスマートメーターではその目標を達成できない可能性がある、と発表しました。
バース大学の研究チームは、彼らオリジナルのスマートメーター iBertを開発し、47家庭でテストしたところ、ガスの消費量が22%の節約されたと発表しました。
政府の提供しているスマートメーターが、単に電力消費量のモニタリングや、レポートの作成のみを行うのに対し、彼ら研究チームの作成したスマートメーター iBert は、過去の電力消費状況・パターンから、出費を抑えるためのアドバイスをしてくれるとのこと。
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iBert の使用イメージBath 大学 ニュースリリースより
iBertは、家の素材などをセンサーで理解し、窓を開けはなすことや、不在時の電力消費により、どの程度電力が無駄に消費されてしまったかのパターンを算出します。
イギリスの一般家庭は、セントラルヒーティングシステムというのを採用しており、
家全体の暖房などを一つのシステムで管理してることが多いです。
(物置部屋のような場所に大きなセントラルヒーティングシステムが設置され、時間設定やボタンで暖房のオンオフが操作可能)
iBertを利用すれば、例えば、家の人たちが8時くらいにはほぼ毎日外出してしまうのに、うっかりセントラルヒーティングシステムの時間設定が10時までになっていたりすると、その合間の時間が勿体無い、ということを教えてくれるということです。
さらに、勿体無い、というだけではなく、その電力消費を節約することによってどれだけの木が守られるか、どれだけ二酸化炭素の排出が抑えられるかも合わせて教えてくれます。
もちろん、スマートフォンアプリなどにも対応し、アプリ経由でデータを見たり、改善コメントを見たりすることもできます。
研究チームからのコメントに対してイギリス政府がどう対応するかはわかりません。
例えば、イギリス政府はこのまま従来のものを使い続けて、EUの他の国はよりよいスマートメーターをためしてみる、なんてこともあるかもしれないですし、
長期的な効果を見込んでイギリス政府が路線変更する可能性もあるかもしれません。
一方日本のスマートメーターは?
日本では、昔は検針員の方が家を巡り、電気の消費量やガスの消費量を確認しに来ていたかと思います。
しかし、最近そんな場面を見ることが減ったとは思いませんか?
実は日本もスマートメーターの導入をジワジワと進めており、
関西電力、TEPCO(東京電力ホールディングス)等々がスマートメーターの導入を進めています。
データは電力会社に発信されており、検針の効率は良くなっているでしょう。
しかし、その電力消費量を各家庭でタイムリーに確認したりはしていません。
(少なくとも、電力消費をモニタリングするための機器を提供されたりはしていません)
大手電機メーカーの東芝が2011年に、スマートメーターを取り扱うスイスの老舗電気機器会社 ランディス・ギア社を買収していたりと、何年も前から各方面でスマートメーター浸透のための動きが見られます。
長期的に見たら、各家庭が電力消費量を自分たちで管理できて、それによって電力消費を削減出来ているのが望ましいように思えますが、まだまだ先は長いようです。

Smart Energy GB 公式HP

Researchers say the UK needs a better smart meter 

 


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スマートメーターの何が問題か

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